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IR情報 アニュアル・レポート | 宝ホールディングス株式会社

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Academic year: 2018

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(1)

Tradition of

EXCELLENCE

,

Future of

(2)

 宝ホールディングスは、酒類・調味料事業を展開する宝酒造

グループ、バイオ事業を展開するタカラバイオグループ、健康食品

事業の成長を加速させる役割を担う宝ヘルスケアを傘下に置く

純粋持株会社として、グループ全社の経営を調整・統括し、最大限

の事業成果を追求しています。

 この持株会社体制のもと、

TaKaRa

グループは、酒類・調味料

事業を安定的な収益基盤とし、バイオ事業と健康食品事業という

有望な将来性のある成長事業を有する、独自の強固な事業ポート

フォリオを築いています。

自然との調和を大切に、発酵やバイオの技術を通じて

人間の健康的な暮らしと

生き生きとした社会づくりに貢献します。

企業理念

2

業績ハイライト

4 2013

3

月期の主な活動

6 TaKaRa

グループの中長期戦略

8

株主・投資家の皆様へ

20 CSR

22

コーポレート・ガバナンス

26

役員

28

事業概要

30

連結財務ハイライト

32

主要子会社データ

33

投資家情報

将来見通しに関する注意事項

 この報告書に記載されている、当社および当社グループの現在の計 画、見通し、戦略、確信等のうち、歴史的事実でないものは、将来の業 績に関する見通しであり、これらは現時点において入手可能な情報か ら得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不 確実性を含んでいる情報から得られた多くの仮定および考えに基づき なされたものであります。実際の業績は、様々な要素によりこれら予測 とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。

(3)

宝 酒 造グループ

酒類・調味料事業

 宝酒造グループは、創業以来続く酒類・調味料事業を展開する

TaKaRa

グルー

プの中核事業です。

170

年の長きにわたり、確かな技術に裏付けられた安心でき

る商品を提供してきました。その商品カテゴリーは、焼酎、清酒、ソフトアルコール 飲料、ワイン、ウイスキー、中国酒、調味料、原料用アルコールなど多岐にわたり、 日本国内のみならず、米国、中国、欧州の子会社を通じて、グローバルに展開して います。

宝 ヘルスケア

健康食品事業

 宝ヘルスケアは、

TaKaRa

グループの持つ独自素材や技術を活かした安心・

安全な健康食品の販売を通じて、人々の健康で生き生きとした生活を応援して います。タカラバイオが開発した素材で製品開発を行い、マーケティング活動や 通信販売を中心とする販売活動を行っています。この一連の取り組みを通じて

TaKaRa

グループのシナジーを活かし、健康食品事業の成長を加速させています。

タカラバイオグループ

バイオ事業

 タカラバイオグループでは、遺伝子治療などの革新的なバイオ技術の開発を 通じて、人々の健康に貢献していきたいと考えています。技術および収益の基盤で

ある「遺伝子工学研究事業」で安定的な収益を稼ぎ出し、「医食品バイオ事業」を

第二の収益事業へ育成し、「遺伝子医療事業」に経営資源を投入して遺伝子

治療・細胞医療の商業化を目指しています。

その他子会社

事業構造

88.0

%

10.2

%

1.0

%

売上高構成比

*

売上高構成比

*

売上高構成比

*

(4)

09.3 10.3 11.3 12.3

169,301 166,969 166,790

13.3

175,503 176,946

09.3 10.3 11.3 12.3

7,465

7,129

6,568

13.3

6,387

6,768

09.3 10.3 11.3 12.3

18,913 19,325 18,737

13.3

20,564

19,578

09.3 10.3 11.3 12.3

426

553

1,097

13.3

1,691

1,547

09.3 10.3 11.3 12.3

2,853

2,486 2,567

13.3

2,008

2,338

09.3 10.3 11.3 12.3

−356

−316

−252

13.3

−22

−114

業績ハイライト

(2013年3月期)

宝酒造グループ

タカラバイオグループ

宝ヘルスケア

売上高推移

(百万円)

売上高

176,946

百万円

(前期比+

0.8%

営業利益

6,387

百万円

(前期比

–5.6%

200,989

百万円

(前期比+

1.2%

連結売上高

9,133

百万円

(前期比

–1.4%

連結営業利益

売上高

20,564

百万円

(前期比+

5.0%

営業利益

1,691

百万円

(前期比+

9.3%

売上高

2,008

百万円

(前期比

–14.1%

営業損失

–22

百万円

(前期比

92

百万円改善)

売上高推移

(百万円)

売上高推移

(百万円)

営業利益推移

(百万円)

営業利益推移

(百万円)

営業損失推移

(百万円)

(5)

(注) このページに掲載しているセグメント概況は、報告セグメントに関するものであります。報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、最高経営意思決 定機関が経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっている「宝酒造グループ」、「タカラバイオグループ」、「宝ヘルスケア」の3つのセグメントで構成さ

宝酒造グループの売上高は、焼酎とソフトアルコール飲料が

減収となったものの、清酒や調味料が増収となったほか、物流 部門で新たに連結対象となった子会社の売上が加わり増収と なった結果、前期比

0.8%

増収の

176,946

百万円となりました。

焼酎では、本格焼酎の売上は増加しましたが、飲用甲類焼酎

などが減少しました。

清酒では、松竹梅白壁蔵「澪」スパークリング清酒、松竹梅「天」

などの売上が増加したほか、海外でも順調に売上を伸ばし ました。

利益面では、原材料価格の高騰などによる原価率の上昇を

受けて売上総利益が減益となった結果、営業利益は前期比

5.6%

減益の

6,387

百万円となりました。

連結売上高は、宝酒造グループおよびタカラバイオグループとも

に増収となった結果、前期比

1.2%

増収の

200,989

百万円と、

過去最高かつ初の

2,000

億円台を記録しました。

連結営業利益は、タカラバイオグループで増益となり、宝ヘルス

ケアで損益改善したものの、宝酒造グループで減益となった 結果、前期比

1.4%

減益の

9,133

百万円となりました。

業績概況

業績概況

タカラバイオグループの売上高は、医食品バイオ事業が減収と

なったものの、遺伝子工学研究事業と遺伝子医療事業が増収 となった結果、前期比

5.0%

増収の

20,564

百万円となりました。

遺伝子工学研究事業では、質量分析装置等の理化学機器

の売上は減少しましたが、主力製品である研究用試薬や、研究 受託サービス等が増加しました。

遺伝子医療事業では、細胞医療用培地・バッグの売上が好調

に推移し、売上を伸ばしました。

利益面では、売上高の増加に伴って売上総利益が増益となっ

た一方、人件費や研究開発費の増加により販売費及び一般

管理費が増加しましたが、営業利益は前期比

9.3%

増益の

1,691

百万円となりました。

業績概況

宝ヘルスケアの売上高は、フコイダンを中心とするヘルスケア

事業が増収となったものの、茶飲料

PB

供給事業の終了によっ

て、前期比

14.1%

減収の

2,008

百万円となりました。

利益面では、利益率の高いヘルスケア事業の比率が高まった

ため原価率は改善しましたが、売上高の減少に伴って売上総利 益は減益となりました。一方、販管費及び一般管理費の削減に 努めた結果、営業損失は

22

百万円と前期に比べ

92

百万円改善

しました。

(6)

2012

8

タカラ本みりん「醇良」エコパウチを発売

9

本格焼酎「黒よかいち」エコパウチを発売

松竹梅白壁蔵「澪」スパークリング清酒

750ml

を発売

10

アジア推進室シンガポール駐在事務所を開設

2013

3

本格焼酎「黒よかいち」<とうもろこし>を発売

タカラ

can

チューハイ「すりおろし」シリーズを発売

松竹梅白壁蔵「澪」スパークリング清酒

150ml

を発売

ジュレのお酒「果莉那

–Carina–

」を発売

2012

6

前社長の大宮久が会長に、前副社長の柿本敏男が社長に就任し、

新経営体制発足

8

株主還元策として

280

万株(

1,565

百万円)の自己株式を取得

2012

4

ナチュラルキラー細胞療法の臨床研究を京都府立医科大学で開始

8

細胞・遺伝子治療用の研究・製造施設を滋賀県草津市に

新設することを発表(

2015

3

月期稼働予定)

10

ES

細胞/

iPS

細胞の未分化(多能性)維持状況を

簡便に確認できる試薬(プライマーセット)を発売

11

細胞医療用抗体等の

GMP

製造施設を中国子会社(宝日医生物技術

(北京)有限公司)に新設することを発表(

2014

3

月期稼働予定)

12

HIV-1

感染症に対する遺伝子治療の第

I

相臨床試験を米国で開始

2013

3

急性骨髄性白血病等を対象とした

TCR

遺伝子治療の

臨床研究実施計画を厚生労働省が了承

宝酒造グループ

宝ホールディングス

タカラバイオグループ

宝日医生物技術(北京)有限公司 タカラ本みりん

「醇良」エコパウチ

本格焼酎 「黒よかいち」 <とうもろこし>

松竹梅白壁蔵「澪」 スパークリング清酒

150ml

プライマーセット

(7)

宝酒造グループ

タカラバイオグループ

宝ヘルスケア

宝ヘルスケアは、

TaKaRa

グループの持つ独自素材や技術を活かした安心・

安全な健康食品を、通信販売を通じてお客様へ直接お届けするほか、食品・ 飲料などの原料として機能性食品素材を

B to B

で販売するなど、人々の健康

で生き生きとした生活を応援しています。

TaKaRa

グループでは、タカラバイオ

グループで研究された機能性素材を活用した健康食品を、宝酒造グループの マーケティング・ノウハウを持つ宝ヘルスケアを通じて販売することで、シナ

ジーを活かし、健康食品事業の成長を加速させています。 フコイダンサプリ50 宝ヘルスケアの通販サイト

ジュレのお酒「果莉那

–Carina–

」を発売

 宝酒造は、ジュレのお酒「果莉那

–Carina–

」を

2013

3

月に

新発売しました。この商品は、当社独自の技術により、これまでに ないジュレ感を実現した新感覚のリキュールで、とろっとした口あた りと程よい果実の甘さが特長です。壜を振ってジュレ状にお酒を くずし、ストレートはもちろん、カクテルやデザートのような感覚でも

楽しめます。

タカラ

can

チューハイ「すりおろし」シリーズを発売

  宝 酒 造は、タカラ

can

チューハイ「すりおろし」シリーズを

2013

3

月に新発売しました。この商品は、果実入りのすりおろした

ような果汁感とすっきりとした甘さが特長で、アルコール度数

3%

と飲みやすい味わいに仕上げています。

1994

年に発売した人気

シリーズを幅広いシーンで楽しめるよう、酒質を改めました。

HIV-1

感染症に対する遺伝子治療の第

I

相臨床試験を米国で開始

 タカラバイオは、米国ペンシルベニア大学およびドレクセル大学と 共同で、エイズの原因ウイルスである

HIV-1

感染症に対する

MazF

遺伝子治療

*

1の第

I

相臨床試験を

2012

12

月に開始しました。

MazF

遺伝子治療は、大腸菌由来の

RNA

分解酵素である

MazF

を利用した

HIV

感染症に対する遺伝子治療法です。本臨床試験に

使用される

MazF

レトロウイルスベクターは、タカラバイオの草津事

業所内の細胞・遺伝子治療センターで

GMP

製造(医薬品の製造

管理、品質管理基準に準拠した製造)されました。被験者に投与さ れる遺伝子導入細胞は、ペンシルベニア大学の細胞・ワクチン製造 施設において、タカラバイオが供給する

MazF

レトロウイルスベクター

を用いて調製されます。

 第

I

相臨床試験では、被験者は

6

ヵ月にわたり

MazF

遺伝子が導

入された自己の

CD4

陽性細胞

*

2の安全性、忍容性、免疫原性につ

いて評価されます。タカラバイオは

2023

3

月期の商業化を目指し、

MazF

遺伝子治療の臨床開発を推進していきます。

*1 タカラバイオは、大腸菌由来のRNA分解酵素であるMazFを用いたHIV遺伝子治療 (MazF遺伝子治療)の開発を進めており、これまでにエイズの原因ウイルス(HIV-1)を

用いた培養細胞への感染実験により、MazF遺伝子をヒトT細胞に導入することによって、 細胞に対しては毒性を示すことなく、HIV-1の複製のみが効果的に抑制されることを発見

しています。

*2 細胞表面マーカーであるCD4が陽性であるT細胞のことで、活性化されたCD4陽性細 胞は、他のT細胞の機能を誘導したり、B細胞に抗体産生を誘導したりし、免疫応答を増 強します。HIVはCD4陽性T細胞に感染します。

(8)

酒類・調味料事業 (宝酒造グループ)

国内外において環境変化に強い

バランスのとれた事業ポートフォリオへ

海外への

事業拡大

健康食品事業 (宝ヘルスケア)

バイオ事業 (タカラバイオグループ)

TaKaRa

グループの中長期戦略

TaKaRa

グループは、長期的な企業価値の向上を目指し、長期経営構想とその実行計画である中期経営

計画に基づくグループ経営を進め、着実に事業基盤を拡大してきました。

2011

4

月からは、新たな長期

経営ビジョン「

TaKaRa

グループ・ビジョン

2020

」と、その実行計画の第

1

ステップである「

TaKaRa

グルー

プ中期経営計画

2013

」のもと、中長期戦略に基づくグループ経営で、持続的成長を目指しています。

TaKaRa

グループ・ビジョン

2020

」達成へのロードマップ

環境変化に強い

バランスのとれた

事業構造を確立

TaKaRa

グループ

中期経営計画

2013

t

国内における

安定成長の実現

t

海外で大きく

成長するための

事業基盤の拡大

2011年度

(2011年4月) (20142013年年度末3月) 2020年度末

TaKaRa

グループ・

ビジョン

2020

の実現

1

ステップ

2

ステップ

3

ステップ

国内外の強みを活かせる市場で事業を伸ばし、

環境変化に強いバランスのとれた事業構造を確立する。

経営目標

(9)

風土・人財の育成

基盤事業

グループの成長を支える。中核事業として収益力の強化に取り組み、

基盤事業

成長事業

成長が見込まれる市場で、積極的に事業拡大を図り、

グループ全体の成長を牽引する。

育成事業

成長が見込まれる市場で、次期の成長事業化を目指し、事業基盤の確立に取り組む。

健全な財務体質を維持しながら、成長・育成事業への投資と、

積極的な株主還元を実施し、

ROE

(自己資本利益率)の向上を目指す。

財務方針

社会・環境行動の推進

グループ経営基盤の強化

事業の位置付けと事業方針

最終年度(

2014

3

月期)の定量目標

国内酒類事業

調味料・酒精事業

海外酒類事業、日本食材卸事業

遺伝子医療事業

健康食品事業

遺伝子工学研究事業

TaKaRa

グループ・ビジョン

2020

」の実現に向けて、

国内での安定成長を実現するとともに、

海外で大きく成長するための事業基盤を拡大する。

基本方針

売上高および

営業利益

(2011

2,000

年3月期対比億円以上5.4%増)

100

億円以上

(2011年3月期対比20.0%増)

海外売上高

200

億円以上

(2011年3月期対比35.9%増)

10

%

以上

(2011年3月期対比+2.2%)

成長事業および

育成事業の

売上高

500

億円以上

(2011年3月期対比25.3%増)

25

%

以上

(2011年3月期対比+4.0%)

連結売上高

売上高

売上高

連結営業利益

対連結売上高比率

対連結売上高比率

(10)

株主・投資家の皆様へ

(11)

2012年3月期実績

2013年3月期実績

宝酒造グループ

タカラバイオグループ

その他

198,690

200,989

+1,443

+985

宝ヘルスケア –329

+199 売上高前期比:

+2,299百万円

2012年3月期実績

2013年3月期実績

宝酒造グループ

タカラバイオグループ

その他

9,264

9,133

–380

+144

宝ヘルスケア +92

+12 営業利益前期比:

−131百万円

めまぐるしく変化する事業環境の中で、

当社は、独自の技術力で差異化された商品・サービスの

提供を通じて企業価値の向上に取り組んでまいります。

2013

3

月期の業績

連結業績

2

期連続で過去最高売上高を更新

2013

3

月期(以下、当期)の日本経済は、長く続いた円高局面からの転換や株式市場の復調などにより、

景気回復への期待感が高まっています。個人消費については底堅さを維持していますが、依然としてデフレ 傾向は続いています。

 このような事業環境の中、当期の当社グループの連結業績は、宝酒造グループ・タカラバイオグループ ともに増収となったことで、連結売上高は前期比

1.2%

増収の

2,009

89

百万円と、過去最高を記録した

前期をさらに上回る結果となりました。

 一方、営業利益については、タカラバイオグループは増益となりましたが、宝酒造グループは減益となり、

連結営業利益は前期比

1.4%

減益の

91

33

百万円となりました。当期純利益については、固定資産売却益

などの特別利益の増加や、税金費用の減少を受け、前期比

17.3%

増益の

46

87

百万円となりました。

 以下で各事業グループについてご説明いたします。

2013

3

月期連結業績の増減要因

営業利益

(百万円)

売上高

(12)

宝酒造グループの業績

原価率の上昇に伴い、営業利益は減益

 宝酒造グループでは、焼酎やソフトアルコール飲料が減収となりましたが、清酒や調味料が増収となった ほか、新たに連結子会社が加わった物流部門で増収となりました。さらに、日本食材卸事業のフーデックス社

(仏国)の売上高が円高ユーロ安にも関わらず円貨でも大幅に増加し、宝酒造グループの売上高は前期比

0.8%

増収の

1,769

46

百万円となりました。

 酒類カテゴリー別の販売動向についてご説明いたしますと、

焼酎につきましては、「黒よかいち」や「琥珀のよかいち」が伸長

した本格焼酎の売上は伸びましたが、ボリュームゾーンである甲 類焼酎が市場の趨勢の影響を受けたこともあって減少しました。

清酒については、市場が縮小する中で、松竹梅「天」やスパーク リング清酒の松竹梅白壁蔵「澪」を中心に売上を拡大することが

できました。また、ソフトアルコール飲料については、

TaKaRa

「焼酎ハイボール」の売上が前期に引き続き伸長しましたが、タ

カラ

CAN

チューハイ「直搾り」が前期の震災による特殊要因の

反動もあって減少しました。

 一方、利益面では、原材料価格が高含みに推移したことなど

によって原価率が上昇し、その結果、営業利益は前期比

5.6%

益の

63

87

百万円となりました。

タカラバイオグループの業績

営業利益は

4

期連続増益となり、

3

期連続で過去最高益を更新

 タカラバイオグループでは、主力の研究用試薬が日本・中国・

インドなどの地域で伸長して遺伝子工学研究事業が増収となっ たほか、細胞医療用培地・バッグの売上が好調に推移した遺伝

子医療事業も増収となり、売上高は前期比

5.0%

増収の

205

64

百万円となりました。売上高の増加に伴い、営業利益は前期

9.3%

増益の

16

91

百万円と、

4

期連続で増益となり、

3

期連

続で過去最高益を更新しました。

2012年3月期実績

2013年3月期実績

受託その他 理化学機器 研究用試薬

遺伝子医療事業

19,578

20,564

+579

+209

医食品バイオ事業

–93

–108

+398 遺伝子工学

研究事業 +696百万円

2013

3

月期の売上高増減要因

タカラバイオグループ

(百万円)

2012年3月期実績

2013年3月期実績

その他酒類 ソフトアルコール飲料 清酒 焼酎

調味料

その他*

175,503

176,946

–2,958

+769

原料用アルコール等

–836

+269

+242

+409

+3,547

2013

3

月期の売上高増減要因

宝酒造グループ

(百万円)

(13)

宝ヘルスケアの業績

ヘルスケア事業の増収により、営業損失は改善

 宝ヘルスケアでは、フコイダンを中心とするヘルスケア事業は増収となりましたが、茶飲料

PB

供給事業の

終了に伴い、売上高は前期比

14.1%

減収の

20

8

百万円となりました。利益面では、利益率の高いヘルス

ケア事業の比率が高まったため原価率が改善し、加えて徹底したコスト削減活動により販売費及び一般管理

費が減少したため、営業損失は

22

百万円と、前期に比べ

92

百万円の改善となりました。

TaKaRa

グループ中期経営計画

2013

の進

売上高、営業利益の数値目標

1

年前倒しで売上高

2,000

億円を達成

 当社は、

2011

4

月に策定した

10

年間の長期経営ビジョン「

TaKaRa

グループ・ビジョン

2020

」(以下、

長期ビジョン)の実現に向けた第

1

ステップである

3

ヵ年の「

TaKaRa

グループ中期経営計画

2013

(以下、

中計

2013

)」に基づき、具体的な取り組みを進めています。

 中計

2013

では、「国内における安定成長の実現」と「海外で大きく成長するための事業基盤の拡大」を

基本方針に掲げており、最終年度(

2014

3

月期)の定量目標として、連結売上高

2,000

億円以上、連結

営業利益

100

億円以上を目指しています。この定量目標に対する進 状況をご説明いたしますと、売上高に

(14)

11.3 12.3 13.3 14.3(予想) 6,568

6,768 6,387

6,200

7,700

5,000 6,000 7,000 8,000

11.3 12.3 13.3 14.3(予想) 189,769

198,690

200,989

206,300

200,000

11.3 12.3 13.3 14.3(予想) 1,097

1,547

1,691 1,750

1,300 5,000

6,000 7,000 8,000

11.3 12.3 13.3 14.3(予想) 8,335

9,264

9,133 9,200

10,000

おり、現在の事業環境を鑑みると最終年度である

2014

3

月期(以下、次期)の業績予想において

100

億円

を掲げられない厳しい状況になっておりますが、目標達成に向け、さらに努力を重ねてまいります。

 事業グループ別にみますと、タカラバイオグループは初年度(

2012

3

月期)に計画を既にクリアしておりま

すが、宝酒造グループは計画を下回っております。この要因としては、長引くデフレや原材料価格の高騰、さ

らには円安に伴う輸入原材料価格の上昇など、中計

2013

の立案時に想定していた以上に、宝酒造グループ

を取り巻く環境が厳しくなっているという外部要因もございますが、差異化された商品の開発・育成による国

内酒類事業の収益力強化、および海外事業などの伸ばすべき事業の育成において、さらなるスピードアップ が必要であると認識しております。

 長期ビジョンに掲げる「国内外の強みを活かせる市場で事業を伸ばし、環境変化に強いバランスのとれた 事業構造を確立する」という経営目標の実現に向けて、これらの取り組みをさらに加速させてまいります。

宝酒造グループ 営業利益

(百万円)

連結売上高

(百万円)

タカラバイオグループ 営業利益

(百万円)

連結営業利益

(百万円)

実績・予想 中計2013の目標値 実績・予想 中計2013の目標値

実績・予想 中計2013の目標値 実績・予想 中計2013の目標値

(15)

低 価格帯

市場規模

宝酒造グループの収益拡大に向けて

国内酒類事業の収益力を強化

 国内酒類事業の基本戦略は、新商品の開発・ブランドの育成・収益力の強化を三本柱に、安定的なキャッ シュ・フローを生み出すことです。

 国内酒類事業の収益力を強化するためには、「商品力の強化」が欠かせないと考えております。「商品力」と

は、「技術力」、「商品開発力」、「育成力」であり、独自の技術で、お客様に支持される差異化された商品を

開発し、それを粘り強く育成するということです。

 国内は人口減少に伴って酒類市場が縮小傾向にあり、さらにはデフレに伴う低価格志向が定着するなど、

国内酒類事業を取り巻く環境は非常に厳しいものとなっております。しかしながら、このような環境において も、スパークリング清酒の松竹梅白壁蔵「澪」のような、明確に差異化された、お客様に支持される品質を

持つ新商品をご提案することで、市場が縮小する清酒カテゴリーにおいても売上を伸ばすことができるという 実例がございます。

 中計

2013

の最終年度となる次期は、特に清酒とソフトアルコール飲料で売上を伸ばし、長期ビジョンの

実現に向けた第

2

ステップとなる次の中期経営計画に繋がる

1

年にしてまいります。

宝酒造の商品戦略

全量芋焼酎「一刻者」

本格麦焼酎「知心剣」

松竹梅白壁蔵「澪」スパークリング清酒

ジュレのお酒「果莉那

–Carina–

こだわりゾーン

極上<宝焼酎>

松竹梅「天」

TaKaRa

「焼酎ハイボール」

タカラ

can

チューハイ「すりおろし」

スタンダードゾーン

国内酒類事業の基本戦略

新商品の開発 ブランドの育成 収益力の強化

差異化品質を持った オリジナリティーのある

新商品の開発

こだわりゾーンと スタンダードゾーンの双方で

多数の強いブランドを育成

利益マネジメントの強化と 業務効率化の推進

(16)

 具体的には、清酒では、松竹梅白壁蔵「澪」の育成に引き続き注力するとともに、ソフトアルコール飲料で は、新商品のジュレのお酒「果莉那

–Carina–

」とタカラ

can

チューハイ「すりおろし」シリーズを早期に育成し

てまいります。これらの商品に注力する狙いは、宝酒造グループが得意としている、お酒をよく飲まれるヘビー ユーザーだけではなく、ライトユーザーのニーズにもお応えする商品をご提案することで、当社にとっての

新たな市場を開拓していくことにあります。このような取り組みを通じて、縮小する国内酒類市場においても 収益を拡大することができると考えております。

 当社グループの酒造りの歴史は、江戸時代後期の

1842

年に始まりました。以来、

170

年の長きにわたり

一貫して品質の向上や安心・安全な商品の提供に努め、お客様に愛される数多くのブランドを生み出して

きました。これを脈々と続けること、さらに商品開発をスピードアップし、適切なタイミングで新商品を上市 することによって、国内酒類事業の収益力を強化し、安定的な収益基盤を構築することができると確信して

おります。

海外事業の成長を加速

 宝酒造グループの収益拡大に向けて、国内酒類事業の収益力強化と同様に重要視しているのが、海外で の事業展開です。

 宝酒造グループでは、海外で清酒やみりんを製造・販売する海外酒類事業と、欧州で日本食材の輸入卸 を行う日本食材卸事業のそれぞれを拡大し、日本食文化を世界に広めることを通じて、海外事業全体を拡大

することを目指しています。

 欧州で日本食材卸事業を行うフーデックス社の株式を取得した

2011

3

月期以降、宝酒造グループの

海外売上高は順調に拡大しており、当期は

100

億円という一つの節目をクリアいたしました。次期は、

118

円に伸ばす計画をしており、タカラバイオグループと合わせて、当社グループの海外売上高比率は、中計

(17)

5,085

7,528

9,316

2,531

4,213 4,791

5,588

10,317

11,870

10.3 11.3 12.3 13.3 14.3(予想)  しかしながら、為替変動の影響による輸入原材

料価格の変動を考慮すると、まだ海外事業の規模

としては不十分であると考えております。現状で は、円安による輸入原材料価格の上昇を海外事

業の利益でカバーできておらず、「環境変化に強い

バランスのとれた事業構造」になっているとは言え

ない状況であります。

 タカラバイオグループの海外売上高比率は既に

40%

程度となっておりますので、宝酒造グループ

の海外事業の成長を加速し、海外売上高比率を

高めることが、宝酒造グループの収益拡大に繋が

るだけではなく、当社グループ全体の海外売上高比率の上昇に繋がり、「環境変化に強いバランスのとれた

事業構造」の確立が可能になると考えております。

 宝酒造グループの海外事業における一番の課題は販路の開拓です。海外では地域ごとに流通形態が異な

り、日本のように全国規模の販売網が整備されているわけではありません。地域ごとに存在するエージェント の協力を得る必要があるため急激な成長は難しい状況ですが、着実に販路を築いていくことが重要です。

フーデックス社のように、当社グループの事業とのシナジー効果が期待できる企業があれば、

M&A

なども

積極的に視野に入れて事業拡大に備えたいと考えております。

 また、足元で特に注力していくのはヨーロッパですが、同時に中国、アメリカ、東南アジアとそれぞれの地域 に即した販売戦略を基に、まずは日本食文化の浸透とともに宝酒造ブランドの認知度を上げ、売上拡大

に繋げていきます。その一環として、当期はシンガポールにも拠点を設け、市場調査を開始しています。 東南アジアでは、国ごとに税率や法制度が異なるため、困難な面もありますが、積極的に営業活動を展開し

ていきます。

宝酒造グループ

海外売上高推移

(百万円)

宝酒造グループ海外売上高  日本食材卸事業売上高

5,000 6,000 7,000 8,000

11.3 12.3 13.3 14.3(予想) 7.8

8.4

9.1

10.2

10.0

連結海外売上高比率

(%)

実績・予想 中計2013の目標値

(18)

治療 前臨床試験臨床研究 / 臨床試験第Ⅰ相 臨床試験第Ⅱ相 臨床試験第Ⅲ相 商業化

がん治療薬HF10

HSV-TK遺伝子治療

TCR遺伝子治療

MazF遺伝子治療

タカラバイオグループのさらなる成長に向けて

日本政府の方針を追い風に事業を拡大

 タカラバイオグループでは、中計

2013

の営業利益目標を初年度にクリアし、その後も順調に収益を拡大

していますが、長期ビジョンの実現に向けて、さらなる成長が必要となります。

 タカラバイオグループを取り巻く環境は、バイオの技術が日進月歩で発展し、常にバイオテクノロジー研究 の先端を捉えた商品・サービスを提供していかなければならないという厳しさはあるものの、世界的にバイオ

テクノロジー研究のニーズが高まっていることや、日本政府が再生・細胞医療の開発を広く支援する政策を打 ち出していることなど、タカラバイオグループにとって追い風になると考えられる環境でもあります。

 日本政府は、再生・細胞医療の基礎的・臨床的開発のための研究資金を大幅に増加させることを打ち出 しており、さらに、国会や関係省庁で審議されている政策の中で、先端医療分野における新薬の早期承認制

度の実現および細胞加工の外部委託の実現等が議論されています。

 先端医療の普及を推進するという政府方針や、先端医療分野の研究支援(研究費)の増加は、基礎研究

および臨床研究分野に製品・サービスや技術提供を行っているタカラバイオグループにとって追い風になると

考えております。また、細胞加工の外部委託が実現すれば、遺伝子導入細胞を

GMP

(医薬品の製造管理、

品質管理基準)製造する技術を有し、がん免疫細胞療法を実施する医療機関向けに技術支援サービス (細胞培養・加工)を実施しているタカラバイオグループにとっては、ビジネスチャンスの拡大となります。

 さらに、新薬の早期承認制度が遺伝子治療・細胞医療にも適用されれば、タカラバイオが行う臨床開発プ ロジェクトの商業化までの期間が短縮できる可能性があります。

1979

年に国産初の制限酵素を発売したことから始まったタカラバイオグループ(当時は寳酒造(株)(現・

宝ホールディングス(株))のバイオ事業としてスタート)は、市場のニーズにマッチした研究用試薬、理化学機

器、受託サービスを次々と生み出し、今や遺伝子医療分野にまで事業領域を拡大しております。昨今の事業 環境を見ましても、タカラバイオグループの事業戦略は正しかったと実感しておりますので、当社グループの

成長を牽引する事業として、さらなる事業拡大に取り組んでまいりたいと考えております。

遺伝子医療の臨床開発スケジュール

2019年3月期

2020年3月期

米国・治験(2014年3月期終了予定)

国内・治験 MAGE-A4(2014年3月期開始予定)

国内・臨床研究 WTI(2016年3月期終了予定)

米国・治験(2016年3月期終了予定) 国内・臨床研究名古屋大学(2015年3月期終了予定)

国内・臨床研究ハプロadd-back(2015年3月期終了予定) 国内・臨床研究三重大学(2015年3月期終了予定)

日韓共同治験(2016年3月期開始予定)

国内・治験 NY-ESO-1(2015年3月期開始予定) 2022年3月期

2023年3月期

臨床試験  臨床研究

(19)

2013年3月期実績

2014年3月期予想

宝酒造グループ

タカラバイオグループ

その他

200,989

206,300

+3,953

+1,535

宝ヘルスケア –658

+480

売上高当期比: +5,310百万円

2013年3月期実績

2014年3月期予想

宝酒造グループ

タカラバイオグループ

その他

9,133

9,200

–187

+58

宝ヘルスケア +28

+167

営業利益当期比: +66百万円

次期の見通しと株主還元策

次期の見通し

宝酒造グループは減益予想も、タカラバイオグループで増益、

宝ヘルスケアで黒字化し、連結営業利益は増益の予想

 宝酒造グループでは、好調に推移するスパーク リング清酒の松竹梅白壁蔵「澪」や、エコパウチが

好評の松竹梅「天」などの清酒で増収を見込む ほか、

2013

3

月に発売したジュレのお酒「果莉

–Carina–

」やタカラ

can

チューハイ「すりおろし」

シリーズといった新商品が寄与するソフトアル

コール飲料で増収を見込んでおり、売上高は当期 比

2.2%

増収の

1,809

億円を計画しております。

一方、利益面では、円安による輸入原材料価格の 高騰や、新商品育成のための販売促進費の増加

によって、営業利益は当期比

2.9%

減益の

62

億円

を見込んでおります。

 タカラバイオグループでは、遺伝子工学研究事業において、日本を含めて全世界で増収を見込むほか、

遺伝子医療事業において、細胞医療用培地・バッグの売上拡大を見込んでおり、売上高は当期比

7.5%

増収の

221

億円を計画しております。利益面では、研究開発費を中心に販売費及び一般管理費が増加する

見込みですが、営業利益は当期比

3.5%

増益の

17

50

百万円を計画しております。

2014

3

月期連結業績(予想)の増減要因

営業利益

(百万円)

売上高

(20)

 宝ヘルスケアでは、茶飲料

PB

供給事業の終了により、売上高は当期比

32.8%

減収の

13

50

百万円を

見込んでおりますが、ヘルスケア事業の売上は伸ばす計画であり、これによって初の単年度黒字化を目指

します。

 以上の結果、次期の当社グループの連結業績予想につきましては、売上高が当期比

2.6%

増収の

2,063

円、営業利益が当期比

0.7%

増益の

92

億円としております。

株主還元策

次期も株主還元性向

50%

以上を実施

 当社は、安定的な配当の継続を基本に業績連動の要素も加味し、配当と資本効率の向上に資する自己株 式取得を合わせて実施しております。

 中計

2013

では、配当総額と自己株式取得総額

の合計で株主還元性向

50%

以上となる積極的な

株主還元策の実施を財務方針に掲げており、前 期・当期ともにこれを実施してまいりました。次期

におきましても、

1

株当たり

9

円の配当と合わせ、自

己株式取得も実施することで、株主還元性向

50%

以上を実施してまいります。

1,070

1,825

1,565

1,851 51.7%

58.9%

12.3 13.3 14.3(予想)

50

%以上を 実施予定

株主還元の状況

(百万円)

自己株式取得額  配当総額 株主還元性向

中計

2013

の財務方針

健全な財務体質を維持しながら、成長・育成事業への投資と、積極的な株主還元を実施し、

ROE

(自己資本利益率)の向上を目指す。

健全な財務体質の維持 格付「シングル

A

」の維持

成長・育成事業への投資 成長事業と育成事業に対して優先的に投資

積極的な株主還元 配当と自己株式取得を合わせ株主還元性向

*

1

50%

以上を実施

*1 株主還元性向

株主還元総額(配当総額+自己株式取得総額)/みなし連結当期純利益*2 50%

*2 みなし連結当期純利益

(21)

社長就任後の

1

年を振り返って

「商品力の強化」に繋がる「企業風土の醸成と人財の育成」に

取り組んでいます

 入社以来、長らく技術・生産畑を歩み、新商品の開発や品質向上に努めてきた私に課せられた使命の

一つは、言うまでもなく「商品力の強化」です。「商品力の強化」につきましては、先ほども述べましたので、

ここではもう一つの使命であると考えている「企業風土の醸成と人財の育成」について、私の考え方を申し 述べたいと思います。

 当社グループは、常に新たな商品・サービスを開発し、お客様に提供しておりますが、型にはまった考えで は、新しいアイディアを生み出し、差異化された商品・サービスを開発することはできません。このような商品・

サービスを創造するには、常にお客様の嗜好や市場のトレンドを読み、柔軟な発想でひらめきと新しい技術 を結びつけなければなりません。さらに、それらを然るべきタイミングで上市することが重要です。私は経験

上、これらのヒントはすべて現場にあると考えております。

 私自身、分からないことがあれば直接従業員に聞きに行くようにしています。元来、当社グループには、

こうした対面のコミュニケーションを重視する企業風土がありますが、最近ではさらに活発な意見交換が なされていると感じています。こうした企業風土を醸成することで、従業員同士で刺激を与え合い、人財が

育成されると考えております。さらには、活発なコミュニケーションを通じて新しいひらめきが生まれ、それが 独自の技術力と結びつき、他社には真似のできない商品・サービスに繋がると信じています。

 今後も「現場の感覚」を忘れずに、独自の技術で差異化された商品・サービスを開発し、お客様に提供 することを通じて、企業価値の向上に取り組んでまいります。株主・投資家の皆様におかれましては、引き続

(22)

09.3 10.3 11.3 12.3

2,976

3,294

2,692

13.3

2,715

2,658

タカラバイオグループの研究開発費推移

(百万円)

CSR

TaKaRa

グループは、安心・安全な商品やサービスをお届けするとともに、医療の進歩に貢献し、

人々の暮らしを豊かなものにしていくことで、様々なステークホルダーの期待に応えていきます。

CSR

活動の基本方針

TaKaRa

グループは、社会の一員として企業理念に則り、本業

の事業活動を通じて社会に貢献していくことをすべての基本とし ています。国内外を問わず様々な環境変化が予想される中、グ ループ全体の企業価値向上を実現していくためには、成長戦略と

一体化した

CSR

活動の強化が不可欠であると考えています。

 こうした認識のもと、「

TaKaRa

グループ中期経営計画

2013

」で

は、国内外のグループ会社一体となったコンプライアンス体制の構

築に加え、生物多様性保全の推進、

CO

2排出量削減などの環境

活動の強化、グループ全体の成長に不可欠な風土・人財の育成

など、

CSR

活動をグループ全体でより一層強化していくことを定め

ました。

CSR

活動の重点分野

TaKaRa

グループは、安心・安全な商品やサービスを提供し続

けることが最も重要な

CSR

活動であると考えています。こうした商

品やサービスを通じて、人々の暮らしを豊かなものにするとともに、 環境保全などを通じて社会に貢献しながら、グループの持続可能 な成長の実現を図っています。

TaKaRa

グループの

CSR

活動

 主要な

CSR

活動は、グループ全体の売上の約

90%

を占める宝

酒造グループの取り組みが中心となっています。宝酒造グループ の主要事業である酒造りは、穀物や水など自然の恵みをもとに、微 生物という自然の働きによって行われます。酒造りは、こうした自然

の力を借りて初めて行うことができるため、「自然との調和」を第一

に掲げ、自然環境に配慮した活動を展開しています。加えて、酒類 を販売する企業にとって避けて通れない空容器問題や、適正飲酒

の啓発活動もまた、

CSR

活動の重要課題であると認識しています。

 一方で、グループ全体の研究開発費の約

90%

を占めるタカラバ

イオグループは、革新的なバイオ技術を通じ、がん領域やエイズと いったアンメット・メディカルニーズの高い疾病を対象とした遺伝子 治療や細胞医療という先端医療技術の開発や商業化を進めてい ます。タカラバイオでは、これらの研究開発について、生命倫理の 観点からも適正に実施していきます。

研究開発費構成

タカラバイオグループ 87.9%

宝酒造グループ・他 12.1%

外部機関からの評価

SRI

(社会的責任投資)インデックスへの組み入れ

 「

FTSE4Good Index Series

」は、英国の

FTSE

社(ロン

ドン証券取引所が全額出資する子会社)が、世界

25

カ国・

2,400

社の上場企業を組み入れ対象企業として調査し、

環境・社会に関する国際基準に達した企業銘柄を選定した ものです。

 当社は、環境に配慮した事 業の取り組みや社会貢献活 動が評価され、構成銘柄の 一つとして

SRI

インデックスに

(23)

重点分野の具体的な取り組み

品質と安全:品質管理(宝酒造)

 宝酒造は、食の安心・安全に対するニーズに応えるため、確か な品質管理体制のもと、商品企画から製造・出荷に至るまでを実 施しています。さらに、お客様に正

確な情報をお伝えするため、事前審 査のうえ、原材料・栄養成分などを ラベルに表示しています。

品質と安全:誤飲防止(宝酒造)

 宝酒造は、目の不自由 な方の誤認飲酒を防止 するため、

1995

年に国

内で初めて缶チューハイ の缶ぶたに点字で「おさ

け」の表示を入れ、

2002

年には、やはり国内で初めて紙パック酒

類のキャップに同様の点字表示を行いました。

品質と安全:適正飲酒(宝酒造)

 宝酒造は、酒類を販売する企業の重要な社会的責任として、 「ルールを守った節度ある飲酒」を呼びかける様々な活動を行って

います。お酒の正しい知識や飲み方をまとめた冊子「お酒おつきあ

い読本」を発刊しているほか、

1995

年からは未成年者飲酒、飲酒

運転防止のための注意表示を酒類 製品に表示しています。

生命倫理と安全:倫理面・安全面の審査(タカラバイオ)

 タカラバイオでは、ヒト由来の組織・細胞・臨床材料・ゲノム・ 遺伝子等を用いた研究開発事業、これらを用いた遺伝子検査・受 託業務に関する事業およびヒト組織・細胞製品の供給に関する事 業等を行っています。これらの事業活動を行ううえで、関連法規 の遵守はもとより、人権の尊重ならびに当該事業活動を通じた社

会貢献が適切に行われることが重要であると認識し、「生命倫理・

安全規程」を定め、社内に設置した生命倫理委員会の審査を厳 格に行っています。

環境保全:

4R

の推進(宝酒造)

 酒類業界にとって、酒類などが消費された後に発生する空容器 処理は重要な問題です。宝酒造では、新たな容器の発生を回避 する「はかり売り」を実施するなど、

容器の

4

R(リフューズ:発生回避、

リデュース:減量化、リユース:再利 用、リサイクル:再資源化)を推進し ています。

社会貢献:環境啓発活動(宝ホールディングス・宝酒造)

 宝ホールディングスでは、公益信託「タカラ・ハーモニストファン

ド」を

1985

年に設立し、以降毎年、自然環境保護活動や研究に

地道に取り組む団体や個人に対して助成活動を行っています。第

1

回からの助成先数は延べ

301

件、助成金累計は約

1

4,500

円になりました。

 また、宝酒造では、

2004

年から、次世代を担う子供たちに自然

の尊さや生物多様性の大切さを伝える「宝酒造田んぼの学校」を

開校し、環境教育を実施しています。この取り組みが評価され、

2011

年には公益社団法人日本フィ

ランソロピー協会が主催する第

9

企業フィランソロピー大賞において 「特別賞」を受賞しました。

宝酒造における

CSR

活動は、以下のホームページおよび「緑字企業報告書」でご確認いただけます。

(24)

コーポレート・ガバナンス

コーポレート・ガバナンスの

基本的な考え方

 当社グループでは、コーポレート・ガバナンスの充実を、持続的 な企業価値向上のための重要な経営課題と捉え、以下の基本的 な考え方のもと、その充実に努めています。

当社グループ全体の企業価値向上のために、

グループ各社に権限を委譲し、 自立経営のもと事業の展開ス

ピードをあげ、各社において企業価値向上を追求する。

会議体の定期的な運営等を通じ、各社の事業報告や今後の経

営方針・事業戦略について意見交換しあえる風土を維持するこ とで、グループ全体の企業価値向上を追求する。

法令遵守の姿勢や倫理性を確保し、 コンプライアンス体制を維

持することで、グループ全体での企業の社会的責任を果たす。

オープンかつタイムリー、そして正確な情報開示を継続し、適

時開示に対する社内体制を維持することで、 経営の透明性を 高める。

コーポレート・ガバナンス体制に

ついて

 当社は監査役設置会社であり、

2013

6

27

日現在、監査役

会は

5

名(うち

3

名は社外監査役)で構成されています。また、取締

役会は

9

名で構成されており、うち

1

名は社外取締役です。

 この体制下において、監査役監査に加え、株主を含むすべての ステークホルダーの視点に立脚する幅広い見識をもった独立性の 高い社外取締役が、監査役会や内部統制担当役員と連携を図り 業務執行の監査・監督に関与することで、経営に対する監督機能 を強化しています。

 また、持株会社として、グループ各社の独自性・自立性を維持し つつ、グループ全体の企業価値の最大化を図ることを目的に「グ

ループ会社管理規程」を制定し、「グループ戦略会議」、「マザー協

議連絡会議」、「タカラバイオ連絡会議」、「宝ヘルスケア戦略会議」、 「機能子会社協議連絡会議」を通じて重要案件の事前協議や報告

を義務付けています。

監査役監査、内部監査および

会計監査について

 当社の監査役は、取締役会等の重要会議への出席や業務・財 産および重要書類の調査ならびに必要に応じて担当取締役および 担当者への聞き取り調査等を実施し、これらを通じて、取締役の 職務執行の監査を行っています。内部監査については、被監査部

門から独立した監査室を設置し、「内部監査規程」に基づく内部監

査を実施して必要な対策を講じることにより、職務執行の適正確 保に努めています。なお、監査室、監査役会および会計監査人は、 監査計画・監査方針・監査実施状況に関して定期的に情報・意 見交換、協議を行う等、相互連携を図っています。

コーポレート・ガバナンスに

重要な影響を与えうる特別な事情

当社の上場子会社タカラバイオ株式会社について

2013

3

31

日現在、当社は、タカラバイオ株式会社(東証マ

ザーズ、コード番号

4974

)の議決権の

70.4%

を所有する親会社で

あり、当社と同社の関係は以下の通りです。

①当社グループにおけるタカラバイオ株式会社の位置付け

 タカラバイオ株式会社は、

2002

4

1

日に、物的分割の方法に

より当社の

100%

子会社として設立しました。その後、当社の議決

権所有比率は、同社による第三者割当増資、公募増資、新株予約 権付社債の発行等により、現在の議決権所有比率となっています。  

2013

3

31

日現在、当社グループは、純粋持株会社である

当社、子会社

38

社および関連会社

3

社で構成され、その中でタカラ

バイオ株式会社はバイオテクノロジー専業の事業子会社として位 置付け、当社グループとしてバイオ事業を推進しています。

②当社のグループ会社管理について

 タカラバイオ株式会社についても、前述の「グループ会社管理規 程」を適用し、同社の取締役会において決議された事項等の報告 を受けていますが、取締役会決議事項の事前承認等は求めておら ず、同社が独自に事業運営を行っています。

 また、「グループ戦略会議」、「タカラバイオ連絡会議」等の会議

(25)

当社株券等の大規模な買付行為に対する対応方針

(買収防衛策)について

 当社は、

2006

5

15

日の当社取締役会決議により、企業価

値、ひいては、株主の皆様の共同の利益を確保し、または向上させ

ることを目的に、「当社株券等の大規模な買付行為に対する対応

方針(買収防衛策)」を導入しました。

 しかし、株主の皆様の意思をより多く反映させることが株主の皆 様の共同の利益の最大化に資するとの考えから、

2007

5

15

開催の当社取締役会において、買収防衛策の導入を当社の株主総 会にお諮りして株主の皆様の決議に付すこと、および、対抗措置発 動の判断は、原則として当社の株主総会での決議をもって執り行う こと、といった内容を有する買収防衛策に変更することを決議し、

同年

6

28

日開催の当社第

96

回定時株主総会において当買収防

衛策の導入が承認可決されました。その内容につきましては、当社 ホームページ(

http://www.takara.co.jp/

)ならびに有価証券報告

書において概要を掲載しておりますのでご参照願います。  なお、

2010

6

29

日開催の当社第

99

回定時株主総会におい

て当買収防衛策の一部変更および継続が承認可決され、さらに

2013

6

27

日開催の当社第

102

回定時株主総会において、その

継続が承認可決されています。

大規模買付者の出現

大規模買付者による意向表明書の提出

大規模買付者に対する必要情報リストの交付

大規模買付者による情報の提出

必要情報の再提出を要求

必要情報としての十分性について判断

取締役会による検討期間開始を表明

対抗措置不発動

大規模買付行為の開始 (新株予約権無償割当て)対抗措置発動

取締役会による評価検討

対抗措置発動の必要性・相当性を検討(検討期間:検討期間開始日から30 営業日以内)

株主意思確認株主総会

対抗措置発動(新株予約権無償割当て)の是非を決議 (検討期間終了後60 営業日以内に開催(原則))

外部専門家

大規模買付ルールを遵守した場合

5 営業日以内

必要情報として十分ではないと 判断した場合

必要情報として十分であると 判断した場合

対抗措置発動の必要性・相当性がないと判断した場合 対抗措置発動の必要性・相当性があると判断した場合

否決 可決

提出された情報が当社株 主の皆様の判断及び当社 取締役会としての意見形 成のために十分であるか 否かにつき助言

(必要情報として十分な情報が わない場合で あっても初回情報提供日から30営業日が経過し

たときは直ちに検討期間を開始する。) 対抗措置発動の必要性・

相当性の有無につき助言

30

大規模買付ルール

1 当社取締役会に対して、事前に大規模買付行為に関する必要十分な情報の提出

2 (a) すべての大規模買付者は、検討期間開始日から30営業日を上限とする当社取締役会による評価検討が終了するまでは、大規模買付行

為を開始してはならない

(26)

株主総会

執行部門・グループ会社 取締役会

(9名)

(うち社外取締役1名) 監査役会

(5名)

(うち社外監査役3名)

代表取締役

(3名) 監査室

コンプライアンス委員会 内部統制委員会

総務部 (事務局) グループ戦略会議

経営会議体(重要事項協議)

宝ヘルスケア

戦略会議 協議連絡会議機能子会社 マザー協議連絡会議*1

タカラバイオ 連絡会議*2 選任・解任

選定・監督

招集

監査

監査 監査

選任・解任

報告 報告

報告

会計監査 報告

報告

報告 指示

報告 指示 報告

指示

内部監査

選任・再任の同意・解任・監視 監査

報告

指示

報告

選任

選任・解任

*1 マザー(宝酒造グループ)協議連絡会議

*2 タカラバイオ連絡会議は、タカラバイオ(株)の業績・活動状況等の報告を目的としたものであり、同社の取締役会決議事項の事前承認等は求めておらず、

同社の自主性・独立性を妨げるものではありません。

コーポレート・ガバナンス体制の模式図

(2013年6月27日現在)

タカラバイオ連絡会議

宝ホールディングス(株)の代表取締役、事業管理担 当役員、経理担当役員、財務・IR担当役員、監査役

ならびにタカラバイオ(株)の取締役、監査役、執行 役員で構成され、タカラバイオ(株)の業績報告およ び活動報告を行っています。

宝ヘルスケア戦略会議

宝ホールディングス(株)の代表取締役、事業管理 担当役員、経理担当役員、財務・IR担当役員、タカ

ラバイオ(株)の代表取締役、医食品バイオ担当役員 および宝ヘルスケア(株)の社長で構成され、宝ヘル スケア(株)の運営・業務・財政状態・経営成績等 に影響を与える重要事項の決定や、重要事項の発生 に対する対応などの特定事項に関する事前協議なら びに業績報告、活動報告を行っています。

機能子会社協議連絡会議

宝ホールディングス(株)の事業管理 統括役員、事業管理担当役員、経理 担当役員、財務・IR担当役員、および

機能子会社(大平印刷、川東商事、 宝ネットワークシステム)の社長で構 成され、機能子会社の運営・業務・ 財政状態・経営成績等に影響を与え る重要事項の決定や、重要事項の発 生に対する対応などの特定事項の事 前協議ならびに業績報告、活動報告 を行っています。

マザー協議連絡会議

宝ホールディングス(株)の取締役、監査役ならび に宝酒造(株)の取締役、監査役、執行役員で構成さ れ、宝酒造グループの運営・業務・財政状態・経営 成績等に影響を与える重要事項の決定や、重要事項 の発生に対する対応などの特定事項に関する事前協 議ならびに業績報告、活動報告を行っています。

グループ戦略会議

宝ホールディングス(株)の取締役、監査役ならび に宝酒造(株)・タカラバイオ(株)・宝ヘルスケア(株) の代 表 取 締 役で構 成され、グループ経 営 方 針、 中・長期計画、年度予算、年度活動計画、年度投 融資計画、配当政策、半期ごとの業績レビューなど、

TaKaRaグループのグループ経営全体に関わる重要

事項の協議を行っています。

参照

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